COVID-19

ビタミンD濃度50ng/mlでCOVID-19死亡率はゼロとなる
COVID-19 · 2021/12/13
COVID-19死亡率とビタミンD3(カルシジオール:25(OH)VD3)血中濃度との関係を調べるために、ヨーロッパ住民のコホート研究と7つの臨床試験をメタ解析した。コホート研究では感染前ビタミンD3血中濃度、臨床研究では入院日の血中濃度を採用した。年齢、性別、疾病を調整した統合データの平均ビタミンD3血中濃度は23.2ng/mlで、ビタミンD3血中濃度とCOVID-19死亡率は有意に負の相関を示した(ピアソン相関係数:r(32) = −0.3989, p = 0.0194)。線形回帰分析から死亡率がゼロになる理論的なビタミンD3血中濃度は50.7ng/mlであった。 ビタミンD3欠乏は感染による副作用ではなく予測因子である。ウイルスの突然変異やワクチンの抗体活性の低下による感染爆発を予防または軽減するために、ビタミンD3血中濃度を50ng/mlまで増やすことを推奨する。(Borsche L, Nutrients. 2021)

鼻うがいしてみませんか?(5)
COVID-19 · 2021/09/19
風邪予防のためなら違和感が最も少ない生理食塩水の濃度(0.9%)思いますが、風邪の治療が目的であれば1.5-2%程度の高張食塩水がおすすめです。 新型コロナウイルス感染症に鼻うがいが有効であるかどうかのエビデンスはありませんが、鼻うがいに関する多くの論文を考慮すると、新型コロナウイルス感染症の予防と、発症後の比較的早い段階での補助療法として、鼻うがいを導入する価値は十分あると思われます。 (痛くない鼻うがい、堀田修、2020)

鼻うがいしてみませんか?(4)
COVID-19 · 2021/09/19
このときに自分の唾液や鼻うがいの洗浄液を飲み込んでしまうと、耳管に水が入って中耳炎を起こすことがあるので、洗浄液を飲み込まないように気をつけることが大事です。また、鼻腔の中に水分が残っている状態で鼻を強くかむことも中耳炎の原因になるので、やさしく鼻を軽くかみましょう。 Q5)洗浄液が鼻のどこかに溜まって腐敗したり、炎症の原因になることはないか?A)その 心配はありません。一時的に溜まっても鼻から排出されます。慢性的に副鼻腔にたまった膿みなどを洗い流す鼻うがいは、慢性副鼻腔炎の補助療法として推奨されています。 Q6)鼻うがいの洗浄液を作るとき特別の塩が必要か? A)精製塩で十分です。 Q7)洗浄液にヨード液を入れたら治療効果が高まるか? A)鼻うがい洗浄液にヨード液は 推奨できません。ヨード液過剰で甲状腺機能低下症の可能性あり(Sato K 2007)。ヨード液により免疫に役立っている鼻咽頭の常在細菌叢を破壊してしまいます。食塩水には抗ウイルス作用があるので、殺菌作用を強化する目的であれば、鼻うがいで使う洗浄液の食塩濃度を高めるのが最も効果的な方法だと思います。

鼻うがいしてみませんか?(3)
COVID-19 · 2021/09/19
ただし、水道管貯水槽などの状態や環境にも左右される部分があるので、水道水が絶対に大丈夫だとは言い切れません。堀田修先生も2019年までは煮沸した水道水の使用をすすめていましたが、新型コロナウイルスウイルス感染症が登場してからは、鼻やのどに付着したウイルスをその場で手軽に取り除く必要が生じ、鼻うがいに煮沸なしの水道水を使用しています。 Q2)鼻うがいの後、洗浄液が鼻から流れ出るが問題ないか?A)頭の位置の変化で副鼻腔に入った洗浄液が排出されます。頭を下にすることで排出されます。 Q3)鼻うがいは1日に何回行えば良いか?A)1日2回、朝夕がおすすめですが、回数に制限はありません。 Q4)鼻うがいをしてはいけない人は? A)急性中耳炎、滲出性中耳炎、声帯麻痺、誤嚥を起こやすい人、膿性鼻汁の多い人です。ただし、中耳炎の予防には鼻うがいが役立ちます。鼻うがいで耳が痛くなりやすい人は、鼻うがいのときに頭を左右どちらかに傾けないようにして、洗浄液を鼻からゆっくりと注入するのがコツです。

鼻うがいしてみませんか?(2)
COVID-19 · 2021/09/19
イギリス・エジンバラ大学のRamalingam S等は、食塩水の濃度が高い方がウイルスの増殖を抑え、鼻うがいは風邪の症状を軽くする効果があり、鼻うがいでコロナウイルスによる風邪が早く治ることを示しました。鼻うがいの効果には、①鼻から吸い込まれたウイルスや細菌などの病原体、ほこり、花粉、炎症物質を洗い流して上咽頭を清潔に保つ、② 鼻咽頭の繊毛上皮細胞の働きを良くする、③ 繊毛上皮細胞からの粘液の過剰な分泌を抑える、④ 鼻咽頭粘膜のむくみを改善する(高張食塩水の場合)、⑤ウイルスの増殖を抑える(食塩水から塩素イオンが上皮細胞に取り込まれ細胞内で抗ウイルス作用をもつ次亜塩素酸が作られる)、があります。 鼻うがいQ&A Q1)鼻うがいに使う水は煮沸する必要があるか? A)日本の水質基準は厳しいので、飲料水として使用可能な水道水であればそのまま使っても大丈夫。煮沸した水を勧める根拠は、鼻うがいで水中の微生物(アメーバ)が鼻から脳に入り、アメーバ性髄膜脳炎を発症したという報告があるからです(Yoder JS 2012)。アメーバは塩素に弱く、塩素消毒された日本国内の水道水で感染の報告はありません。

鼻うがいしてみませんか?
COVID-19 · 2021/09/19
新型コロナウイルスの主要な感染経路は空気媒介感染(飛沫感染とエアロゾル感染)です。 のど風邪の原因であるコロナウイルスは主に上咽頭粘膜の細胞に感染します。PCR検査で上咽頭粘膜をこすって検体を採取するのは、口の奥の中咽頭粘膜よりも鼻の奥の上咽頭粘膜の方がウイルス量が多いからです。つまり、上咽頭粘膜が中咽頭粘膜よりも新型コロナウイルスの受容体の数が多いということです(Sungnak W 2020)。 上咽頭は繊毛上皮細胞で覆われていて、免疫の監視役として多数のリンパ球が繊毛上皮細胞の間に入り込んでいます。風邪をひくということは上咽頭でウイルスと免疫細胞が戦闘状態となることを意味します。新型コロナウイルス感染症を含む風邪は上咽頭が震源地であり、ウイルスから上咽頭を守るために鼻うがいが有効と思われます。 鼻うがいの効果 イギリス・エジンバラ大学のRamalingam S等は、食塩水の濃度が高い方がウイルスの増殖を抑え、鼻うがいは風邪の症状を軽くする効果があり、鼻うがいでコロナウイルスによる風邪が早く治ることを示しました。